ちんとんの調弦方法 - チューニングのやり方 | 三絃司きくおか

ちんとんの調弦(チューニング)のやり方

ちんとんを弾く前にやることがひとつあります。調弦です。

3本の弦の音の高さを合わせる作業で、ギターでいうチューニングと同じです。

「難しそう」と思うかもしれませんが、スマホのアプリを使えば、楽器初心者の方でも簡単に調弦ができます。

調弦の種類

ちんとんには3種類の調弦があります。これは三味線の調弦をまったく同じです。

本調子は一番基本の調弦です。力強く、まっすぐな響きが特徴です。

二上りは、本調子から二の糸(真ん中の弦)の音を上げた調弦です。明るくて華やかな響きになります。「さくらさくら」はこの調弦で弾きます。

三下りは、本調子から三の糸(一番細い弦)の音を下げた調弦です。落ち着いた、少し寂しげな響きになります。

どの調弦を使うかは、弾く曲の楽譜に書いてあります。最初は本調子か二上りから始めるのがおすすめです。

必要なもの

スマートフォンにチューナーアプリをインストールしてください。「三味線 チューナー」で検索すると、無料のアプリがいくつか出てきます。三味線用のアプリを使うと、合わせるべき音が表示されるので迷いにくいです。

一般的なクロマチックチューナー(ギター用など)でも使えますが、三味線の音名に馴染みがないと最初は少し戸惑うかもしれません。

手順

チューナーアプリを起動して、ちんとんの近くにスマホを置きます。

まず一の糸(一番太い弦)をピックで軽く弾いてください。アプリが音を拾って、今の音の高さを表示します。目標の音より低ければ糸巻きを奥に回して音を上げ、高ければ手前に回して音を下げます。アプリの表示が目標の音にぴったり合ったら、その弦はOKです。

同じことを二の糸、三の糸でも繰り返します。3本すべて合わせたら調弦完了です。

糸巻きの回し方のコツ

糸巻きは、ほんの少し回すだけで音程が大きく変わります。最初は「ちょっと回したのに全然違う音になった」と驚くかもしれません。急に回さず、ゆっくり、じわっと回してください。

糸巻きが滑って戻ってしまうことがあります。その場合は、糸巻きを棹に押し込みながら回してください。糸巻きは摩擦で止まる仕組みなので、押し込みが甘いと弦の張力に負けて戻ります。

奥に押しながら回す。これがコツです。

逆に、固くて回らないこともあります。無理に力を入れると糸巻きや棹を傷めるので、少しだけ引き抜く方向に動かしてから回してみてください。

弦の順番

ちんとんを構えたとき、一番上にある太い弦が「一の糸」、真ん中が「二の糸」、一番下の細い弦が「三の糸」です。三味線と同じ呼び方です。

太い弦ほど低い音、細い弦ほど高い音になります。

どのくらいの頻度で調弦する?

弾き始める前には毎回確認したほうがいいです。ナイロン弦は温度や時間の経過で少しずつ音程がずれてきます。特に新品の弦は伸びやすいので、最初のうちは弾いている最中にもずれてくることがあります。気になったらその都度合わせ直してください。

しばらく使っていると弦が安定してきて、ずれにくくなります。

調弦は面倒に感じるかもしれませんが、正しい音程で弾くことで耳も育ちます。

 

はじめのうちは、調弦だけで10分、15分とかかることもあります。糸巻きの加減がわからなかったり、合ったと思ったらすぐずれたり。

でも、何回かやっているうちに糸巻きの感覚がつかめてきて、「あ、このくらい回せばこのくらい音が変わる」とわかるようになります。